ミネラルサンド馴化 約2ヶ月 |
タナゴ水合わせ |
タナゴ餌付け 約1ヶ月 |
タナゴ投入には飼育環境構築に2ヶ月(25℃)必要です。
エアレーション又は循環を継続し馴化を行って下さい。
コイ科の鯉、フナ、金魚、タナゴ類は、ミネラル豊富なアルカリ環境が好適です。
生物濾過用床材として使用します。 微生物食物連鎖を活性化する事に拠り食物連鎖の上位
動物プランクトンや植物プランクトン及び小動物ベントス類を採餌しています。
これ等の栄養源は、有機物質「オーガニック(organic)」と呼ばれます。
有機物質の主成分は蛋白質、核酸、炭水化物、脂肪等で、これらは動物、植物の主な構成成分でも有ります。
採餌された蛋白質は吸収消化し蛋白質代謝の最終産物であるアンモニア(NH3)を生成します。
水槽等の閉鎖環境で飼育管理する場合の人工餌も蛋白質が主成分です。
従って、
生体が餌として取入れた有機物は体内でアンモニアを生成し、
生体にとって猛毒であるアンモニアは、直ちに鰓等から体外に排出します。 淡水生物の無脊椎動物は完全なアンモニア排出ですが、硬骨魚類は幾らかの尿素と共に鰓からアンモニアを排出します。
つまり、閉鎖環境(水槽等)で生体(タナゴ等)を飼育すると、
その水質環境は生体の排泄するアンモニアで充満してしまいます。
好気性バクテリアで、酸素呼吸と共にアンモニアを吸収し、
亜硝酸(NO2)を生成します。NH3+ O2 → NO2+H2O+H
(NH3の酸化の結果、水(H2O)と水素(H)が残ります。)
アンモニア(NH3)→亜硝酸(NO2)注意:
水質環境は水素イオンが残る為に酸性化(PHが低くなる事)します。
好気性バクテリアで、酸素呼吸と共に亜硝酸イオンを吸収し
硝酸(NO3)を生成します。NO2+H2O → NO3+2H
亜硝酸(NO2)→硝酸(NO3)
好気性バクテリアに分類されますが、酸素の存在しない環境では
硝酸呼吸 (NO3) による、酸素呼吸とは異なる呼吸態を形成し、
水や炭水化物による脱水素が行われ、嫌気的呼吸(還元)を行います。NO3 + 5H → N2 + 2H2O + OH
硝酸(NO3)→窒素(N2)生成された窒素(N2)は、窒素ガスとして大気に放出されますが、
水中に溶存された窒素は藻類(らん藻等)や
動、植物プランクトン等の栄養源として水生生物の生育に寄与します。 アンモニア(NH3)→亜硝酸(NO2)→硝酸(NO3)→窒素(N2)
ミネラルサンド環境による生物濾過
アンモニア→ 亜硝酸→ 硝酸→ 窒素
![]() |
クリックで拡大 |
使用原水及び、設定温度、水槽設置環境等で数値が一定では有りません。
ホビーとしての参考値です。
水槽内では、 硝化バクテリアの活性化による水質浄化過程に於いて同時に酸化が進行します。 水槽等の閉鎖環境では、生物濾過が水質を酸性へ移行します。 窒素還元により、中和への拮抗が行なわれますが、 一旦、バランスを崩して酸性へ傾行すると 水質は急激に酸性水へと進行してしまい タナゴや貝には最悪の水質環境に成ってしまいます。 床材Mineral sandを使用した水槽アルカリ飼育水は、 貝化石層の多孔質が、好気性菌、嫌気性菌の温床となり ミネラルを養分とした浄化菌(硝化菌)が活性化します。 生物濾過による硝化バクテリアが活性化する事で、同時に、酸化も増進しますが、 ミネラルサンド材質のアルカリ養分により、 閉鎖環境水域をpH 8.0/25℃前後を維持します。 ミネラルサンド使用、閉鎖環境(水槽等)は、 抗酸化アルカリ飼育水を維持し タナゴや貝に良好な飼育環境を構築出来るのです。 タナゴや貝の飼育が困難な主な理由は、 ①、アンモニアの除去が出来ていない。 (生物濾過が必要) ②、水質が酸性化している (アルカリ水による抗酸化が必要) 以上の事を検討する必要が有ります。 |
此の、硝化還元が閉鎖環境で確立される事で、
アンモニア等の有害物は除去されます。
更に
生物濾過で発生する酸化傾向は、ミネラルサンドのアルカリ飼育水環境への改善で
タナゴ類の健全飼育が維持され、
水換え等のメンテナンスが不要になります。
これ等、
有機デトリタスは好適環境(光合成、溶存酸素等)と相まって、有効微生物(バクテリア類)の繁殖環境を提供し、
食物連鎖サイクルを構築し、有効微生物の繁殖環境を確立出来ます。
この事が、
タナゴ類に有益な繁殖環境を維持継続出来る事になります。
しかし、
有効微生物にとって好適環境が構成されない場合は、
これらの堆積した有機デトリタスも微生物(バクテリア類)による食物連鎖サイクルにより、
メタンガスや硫化水素等タナゴ類にとって有害な環境を作ります。
Mineral Sand は、微細な多孔質で有効デトリタスとして、
有効微生物ベントス類(菌類)の食物連鎖活性環境を提供します。
微生物ベントスサイクルから更に上位のベントスサイクルが確立され事に拠り
タナゴ類や二枚貝類もこのベントス食物連鎖の中で下位のベントス類を栄養源として採餌して居ます。
食物連鎖が円滑に構築される事で、水槽環境は常にタナゴ類にとって好適環境を維持する事が出来ます。
この、自然に近い環境を構築するのが、
ミネラルサンドによる抗酸化アルカリ飼育システムです。
- タナゴの寿命 タナゴは一体何年ぐらい生きるのでしょうか?
- タナゴの種類
- 在来種 在来種にも、西日本と東日本とに生息地域が別れています。
- 西日本種:アブラボテ、カゼトゲタナゴ、スイゲンゼニタナゴ、ニッポンバラタナゴ、イチモンジタナゴ、シロヒレタビラ、セボシタビラ
- 東日本種:ゼニタナゴ、マタナゴ、アカヒレタビラ
- 東西種:ヤリタナゴ、カネヒラ
- その他、天然記念物:ミヤコタナゴ(東日本)、イタセンバラ(西日本)
- 外来種:タイリクバラタナゴ、ウエキタナゴ、タイワンオオタナゴ
- 霞ヶ浦で釣れるタナゴ:タイリクバラタナゴ、アカヒレタビラ、マタナゴ、ヤリタナゴ、カネヒラ、タイワンオオタナゴ
自然界では、3年から4年と言われています。
水槽環境が良いと5年以上生存します。
-
現在、一般的にペットショップで販売されている種類には、日本在来種と外来種が有ります。
これは、メスの関心を引く事と、他のオスへの存在を誇示する為です。
故に、オスは産卵期に入ると、美しく発色します。
これを婚姻色と言います。
産卵期を迎えたオスは、自分に合った産卵母貝を捜し、自分の縄張りを主張します。
そこへ、メスを誘い産卵を促し、メスの産卵後、オスは放精します。
全部のオスが婚姻色を出す訳でも有りません。
産卵母貝と縄張りを主張出来る艶やかなオスは他のオスを縄張りに近づけません。
弱い、オスは直ぐに追い払われてしまいます。
そこで、弱いオスは、メスの関心を引くオスの証明でも有る、婚姻色を出さ無い事で、
強いオスの警戒心を逸らし、
強いオスの産卵母貝に近づけます。
そして、メスの産卵時に縄張りオスに混じって弱いオスも放精を果たし、
子孫を残す事が出来るのです。
タナゴのメスは淡水二枚貝の出水管に産卵管を挿入して卵を生み付けます。
タナゴは貝からの出水匂で、自分の種類に合った貝を識別します。
オスは二枚貝の入水管へ放精し、メスが出水管より産み付けた卵に受精が行われます。
時折、タナゴのオスは身体を横にして貝の出水管を覗く「覗き」と言う行動を取ります。
出水管の奥の産卵を見分けて、放精或いは、縄張りを確保する等の行動を取るのではないかと思われます。
春産卵種は約20日で仔魚になり、やがて稚魚として貝から飛び出し孵化します。
秋産卵種は秋に産卵しますが、翌春に孵化します。
ミネラルサンド環境でタナゴの産卵を促すには 産卵Box の設置を推奨します。
- 白点病: 水温の急変で発症します。
- スレ病、尾腐れ病: 魚体の擦り傷が原因で発症します。
- 転覆病: 人工飼料を与えていると消化不良を起こして
従って、水槽に入れる際の水合わせが必要です。
又、
水槽の水換え時の水質、水温の急変で多発します。
タナゴを水槽に入れた際に、環境の変わったり、
水換えでタナゴが
暴走して暴れる際に体表を傷つける事で発症します。
従って、
静かな環境を維持する事が重要で
水換え不要の飼育環境が必要です。
便秘を発症し、腹部が膨れやがて転覆する病気です。
食欲が無くなりやがて死にます。
- 溶存酸素が無くなると窒息死してしまいます。 タナゴは生物ですから酸素が必要です。
- 環境が急に変わる事。
- 水温が急変するとタナゴの体力が消耗し白点病の発生要因になります。
タナゴを水槽に入れる際は水槽の温度と持ち込んだタナゴの水の温度を同じにしてから 水槽に入れましょう。
水質が急変する事もストレスが掛かります。
ショップで購入し水槽に入れる際は充分な水合わせを行います。
- 水を換える時は、水温の違う水を大量に入れ換えてはいけません。 必ず温度を合わせて交換を行います。
- タナゴを網で掬ったり、驚かせてはいけません。 タナゴの鱗は薄い膜で覆われています。
- アンモニア等の有毒菌は大嫌いです。 タナゴ等の生体は、呼気する事でアンモニアを排泄します。
- 床材としてミネラルサンドを使用する事でこれ等が改善されます。
- 酸性の水は嫌いです。 硝化菌(ニトロソモナス等)が活動すると、菌は酸を排泄します。
エアーポンプや循環ポンプを使用して絶えず酸素が水槽水に溶存出来る様にして下さい。
皮膜を傷つけてしまうと擦れに因る尾腐れ病を発生します。
タナゴを網で掬ったり
水槽内に障害物が有ると、逃げ惑う時に皮膜を傷つける原因になります。
又、排泄物や餌の食べ残しにより、腐敗菌が繁殖しアンモニアや硫化水素ガスを発生します。
その要因は、水槽底に川砂や砂利を床材として使用していると、有効な微生物食物連鎖が構築出来なくなり。
有毒菌の温床となり、生体の生育環境が破壊される事により、病気を発生したり、 外見上は原因不明の突然死に繋がります。
特に、春先から初夏に掛けて水温が上昇する時期にタナゴが突然死する場合に良く見られます。
還元菌が、酸を消化しますが、
水槽等の閉鎖環境で、沢山のタナゴや貝を飼育すると、酸化と還元の均衡が取れなくなり、
酸化が進んでしまいます。
一旦酸化が進みだすと、急激に酸化が進行し
魚や貝は、衰弱し発病から死に至ります。
抗酸化ミネラル環境が好適な環境を維持します。
- 水槽の置き場所
- 室内の場合、直射日光の当たる南側は、夏季には、水温が上昇します。 又、水槽壁に藻類が頻繁します。
- 室外の場合、夏季に直射日光が当たる場所は、水温が上がり過ぎます。
冬季は、氷結し、水槽破損を考慮しましょう。
水槽表面が氷結する事で、タナゴは死にませんが、酸素の供給経路の凍結で酸素が入らない状況は好ましく有りません。 - 水槽の準備
-
観賞用には市販されている60リットルのガラス水槽が一般的です。
上部濾過装置を用意します。
ガラス水槽は、周囲の温度変化を直接受けます。
太陽の直射を受ける温度変化の大きな場所への設置は、水温変化の少ない処置が必要です。 - エアー供給装置の準備 エアーポンプを使用し、エアーストーンで空気泡を水槽に供給する装置が有ります。 安価で良いのですが、タナゴの飼育量が多くなると、排泄物により、
- タナゴの餌の準備 ミネラルサンド飼育環境では、
- カネヒラ等の大型タナゴ類への餌として有効です。
その辺を考慮しておけば、何処でも置けます。
有機デトリタス環境に負荷が掛かり、有効な食物連鎖が確立出来なく成る可能性も有ります。
その場合、デトリタス堆積量の排出を考慮する必要が有ります。
上部濾過装置による循環方式が御勧めです。
濾過マットを使用する事で、浮遊微塵を漉し取ると共に適度にデトリタスの排出が可能になります。
適宜、マットのみの清掃で環境が維持出来ます。
ここでは、上部循環濾過方式を使用する事で進めていきます。
水質環境が適している為、タナゴは与えた餌を良く採餌します。
その為、排泄による濾過マットの汚れに注意が必要に成ります。
一般に市販されている、金魚や鯉、熱帯魚の顆粒状餌で小粒の餌や、
生餌(赤虫)でも可能ですが、
タビラ、カネヒラ、ゼニタナゴ、イタセンバラ、カンコクオオタナゴ類は、
夏季には、小さな浮草等植物を好んで食べます。
特に、カネヒラ、イタセンパラには必須です。
オリジナルタナゴ専用餌 -Vff-
従って、タナゴ類にとって有害な食物連鎖が構築され、病気発症の原因になります。
Mineral sand は、この様な水質環境悪化を考慮した床材です。
水槽に入れた直ぐには、環境に慣れないタナゴは餌を食べません。
2~3日、経ってから餌を与えます。
餌は、午前と午後の2回に分けて与えましょう。 量は、最初少なめにして、少しずつ多く与える様にします。
適量の目安は、与えた餌が直ぐに食べ尽くす様に与えます。
少しでも残る様では多すぎます。
水温が20度以上では良く食べますが、10度以下になると極端に食べなくなります。
従って、春から夏と秋から冬は、給餌量に注意が必要です。
マットには水槽水を浄化する濾過細菌が住着いています。
洗剤等で清潔にする必要は有りません。
モミ洗い程度が良いでしょう。
苔類が繁殖します。
珪藻類はタナゴ類にとって重要な栄養源であり、水槽環境浄化にも役立っています。
目障りにならない個所は残して程々に取り除きましょう。
取り除いた珪藻もタナゴのご馳走となります。
(上部濾過式60リットル水槽、10リットル/分 循環水、大型タナゴ20匹前後飼育で適量給餌の場合)
夏季の高温時に水槽水が緑色や茶色に濁ってくる事が有ります。
飼育環境が給餌過多等に拠り富栄養化し、プランクトンが繁殖した為に起こります。
大型のプランクトンはタナゴのご馳走です。
小型のプランクトンはタナゴの稚魚の重要な食べ物です。
タナゴにとっては良い環境でも、タナゴ鑑賞にはチョッと目障りです。
水温が低下すればプランクトンの繁殖が低下し透明に成りますが、
どうしても水換えを行う場合は、
その辺を考慮して、控えめの水換えを行います。
水換えの量は1/3以下の水を入れ替えましょう。
水換えには、水温の急変化に注意しましょう。 床砂(mineral sand)の洗浄
- 定期的な洗浄の必要は有りません。
- トリートメントタンクの必要性 トリートメントタンク ←参考画像 野外で採取して水槽に入れる際に罹病魚の持ち込みに注意が必要です。
- 水槽の水質管理 鑑賞用にタナゴ等を水槽で飼育する場合。
- 殺虫剤、殺菌剤の混入は、微生物食物連鎖が構築不能になり崩壊します。 此の場合は、mineral sandの洗浄等、水槽のリセットが必要です。
- 過密飼育、給餌過多等に拠り、アンモニア処理能力を越えた場合、一時的に崩壊します。 この場合は原因を取除けば、再生します。
罹病魚を持込むと、此れまで健全であるタナゴに感染し、一瞬で全滅します。
本水槽に持込む前にトリートメントタンクで2日~10日間の隔離飼育観察が必要です。
トリートメントタンクは、汲み置き水(無塩素)に市販の食塩を0.5%溶かし込みます。
(水50リットルの場合:食塩250g)
何時の間にか多飼育管理に成ってしまいます。
餌の投与も多くなり、其れに伴い排泄物も多くなります。
閉鎖環境では、水質は徐々に悪化し
タナゴ類にとって最も有害なアンモニア等が蓄積される事になります。
ミネラルサンド飼育システムは此の、
アンモニアを有効食物連鎖環境に於いて、窒素へと硝化還元を構築しますが、
飼育環境や多飼育数量に拠り自ずと処理限界は有ります。
アンモニア排泄量と微生物食物連鎖が均衡した環境が維持継続される事で
タナゴに有益な水質環境を維持継続出来る事になります。
観賞用タナゴ類と共に微生物食物連鎖環境への配慮が必要です。
微生物ベントス食物連鎖が健全に構築される事で、
更に上位のベントス類である、ワムシ、
ミジンコ類の食物連鎖も構築され増繁殖します。
其れ等は、タナゴの餌として重要な栄養源です。
更に上位の食物連鎖サイクルが構築され水槽内の生体環境が維持されて行きます。
タナゴ飼育は、微生物食物連鎖環境を如何に好適環境に維持出来るかが重要です。
アルカリ飼育システムは微生物ベントス類食物連鎖に拠る「生物」で構築されています。
人里に近い、生活水の流れ込む富栄養環境がタナゴの生息環境です。
その事を念頭に飼育されると良い結果が得られると思います。
ご参考までに、
では、御健闘を祈念しております。水質環境(ミネラル水)が優れている為
タナゴ等の淡水魚類にとって、
食餌が盛んになり、成長も極めて良くなります。
従って、ストレスも無くなり、病気の発生が抑制されます。
更に、
Vffの効果的給餌により、
自然界では稀な巨大サイズのタナゴが育成出来ます。10cm超のバラタナゴ、アブラボテ等
15cm超のカネヒラ、ゼニタナゴ、ヤリタナゴ等
観賞に見応えが有ります。
タナゴ飼育を楽しんで下さい。